ELCにおける英語教育
ELCでは総合的かつ統合的に英語を学びます。1日を通し、さまざまな文脈において、共に学習経験を積み重ねることで言葉の概念や意味を学習します。レッジョ・エミリア教育の理念に基づき、コミュニケーションを通して文脈的に言語を習得する方法は、従来の、言語音声学やワークシートなどの利用を重視する言語学習とは一線を画しています。
探求を中心としたプログラムから自然と生まれる学習機会を捉え、子どもと一緒になって新たな学びを構築しながら英語力の向上を図ります。教師は子どもと1対1で、ある時は少人数のグループで、またある時はクラス全体で、内容や必要に応じ、学習内容と関連づけられた言語スキルの習得を目指します。だからこそ、子どもたちはそれぞれの発育段階に相応しく、より意味のある語彙や言語スキルを身につけるのです。
ELCには学びや遊びの中で、自然と読み、書き、話すことを通して英語に親しむ環境が整っています。子ども中心の居心地の良い空間で、子どもたちは個々に、そして仲間たちと共に、探求を深めながら言語スキルを身につけます。
母語について
NISでは、授業は英語で行われますが、それぞれの子どもたちの母語は大切に尊重したいと思っています。
学校では、子どもたちが自分の思いや考え、意見を、英語でも母語でも、また口頭でもそれ以外の手段でも、表現することを推奨しています。言語能力の発達のために、家庭では母語でお話しいただくよう保護者の皆様にはお願いしています。
母語の確立は非常に重要です。なぜなら、子どもは母語を基盤として物事を理解し、新たな知識を結びつけていくからです。ELCでは、子どもが探求の内容や概念を確実に理解するために、必要に応じ、また可能な場合には、子どもの母語を使用する場合があります。これは、子どもの母語及び英語を結びつけ、両言語の発達を促進するからです。また、母語を尊重することは、子どもの第一言語や文化、アイデンティティを尊重することでもあり、情緒や社会性の発達にも繋がります。
ただし、NISの公用語は英語であり、特に母語の異なる子どもが同席する場合には、英語でコミュニケーションをはかることが基本的なルールです。